「自叙益田孝翁伝」 益田孝(中公文庫)

この本は、100年以上前の人物を「ネットで写真を確認しつつ読める」のです!しかも写 真はクッキリ鮮明!

本の主人公は、益田進という武士→■。幼い顔立ちなのにすごく気合いの入った表情、しかもその後、旧三井物産の初代社長になったとあります。 彼の自伝(「自叙益田孝翁伝」中公文庫)の、「文久3年の洋行」を読むと、まア!ネット上に掲載された→■人物がどんどん出てくる出てくる。

この凛々しい人がパリのホテルで切腹しようとしたんだな、とか、この人がホテルのオシッコ壺で手を洗っちゃったんだな、なーんて、すぐわかるのです。

とにかく昔の人って雰囲気が濃い!その力強い着こなしは、現代のお澄まし系着物では決して見ることができません。


■益田少年と英語

英語が少し出来た益田少年はすでに14才でアメリカ公使館の通 訳をしていました。外国の軍艦が羽田沖に来ると、益田少年が小さいフネに乗って尋問に出かけていくのです。

でも、尋問することは
「what you come forなぞと、書いてもらって」
行ったそうです。

「実に危うい通訳であった」
「私は子供、むこうは大人」なんて回想していますが、
こ、これはホントに危うかも(笑)

その後、彼は横浜で商売をはじます。英語を話せることは彼にとって強力な武器になりました。

また、妹の繁子も11才からアメリカ留学。「少しも怖るる色なく」着物姿で横浜から旅立ったそうです。そして足長おじさんの舞台にもなった名門ヴァッサー女子大を卒業‥。

昔の子供は小さいうちからすごいですねえ。

帰国後の繁子さんはすっかり日本語を忘れてしまいました。「下駄 の鼻緒をトコロテンにしてください」(←コールテンのつもりで言っている)とか、そういう状態だったそうです。

 

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