森鴎外 「雁」に登場する着物

着こなしのキーワードは「こざっぱり」アンド「こぎれい」です。お家も着物も、さっぱりと清潔。その部分にはこういう「こざっぱり」表示をつけました。

 

  主人公  お玉

化粧をしなくてもふるいつきたくなるような美しい20才。スリムで寂しそうな細面 。 貧しい少女時代を過ごしたが本能的に垢じみたかっこうはしない。

紺縮みの単物 ・黒じゅすと茶献上の腹合わせの帯 ・駒下駄。

さっぱりとした銀杏返しに結っている。

ゆかたに襟アカがつくのがキライなので 襟に手拭いを折りかけている。

絹の前掛けが晴れ着。イヤなことがあると絹の前掛けをして心をしずめる。

美人なのに、着物姿に「態度の誇張」がない娘。「態度の誇張」が必要な職業もあるけれど、「態度の誇張」がない美しい人も、また素敵でしょうね。

 

  岡田(巨人の高橋?)

真面目な東大生。きわだって美男。ボートの選手で体格も良い。

散歩途中にふと主人公のお玉をみかけて、ひそかに思いを寄せる。。 ハンサムなのにうぬぼれやキザなところ無し。

白木綿のへこ帯・ 小倉袴 。帽子。

 

 高利貸しの末造(大杉漣?)

お玉をメカケにして可愛がるお洒落な高利貸。

倹約家だが、着道楽。小使いのころから、こざっぱりとした身なりをするのが大好き。

小使い時代は小倉の筒袖。休日は気のきいた商人らしいファッションに着替えるのが楽しみ。 唐桟ずくめのかっこうが好き。

高利貸しになってからは上品な目立たぬ 好みの着物を着ている。

妻はブスなのでろくに服も買ってやらない。(ひー。)

 

  お玉 の女中

お玉に仕えている子供同然の女中 。きれいでやさしい女主人のお玉 が好き。

湯帷子(ゆかた)に紫のメリンスでくけたタスキを掛けて仕事している。

 

 お玉 のと隣家の裁縫の師匠

40才をすぎた色の白い女。若く見える。 裁縫の生徒の娘達は彼女の年齢を「お婆さん」といい、ほとんど老人として認識?

明治時代は40才を過ぎたらお婆さんですか?ひどい・・・。栗原はるみさんはどうなるんだー。

小説の中の着物目次へ