
【着物とヘッドフォン】
(昭和8年頃の日曜報知。同じ作者の絵は、こちらにも。)
ラジオを一家で(でも、個室でバラバラにw)楽しむ光景。
1階、2階とも、電源は電球からとっていますね。
昔のラジオはレシーバーを耳につける形だったそうです。着物姿と大きなヘッドフォンの組み合わせがちょっと不思議な感じ。
着物と電化製品の組み合わせってなんだか意外な感じもしますが、昭和15年にはすでにテレビの中継車が存在していました。戦争がああいう形で起こらなければ、どんどんテレビ研究もすすんでいたのかなあ。
「庶民に家電が普及するのは、敗戦後、ずいぶんたってから(ALWAYS3丁目の夕日くらいから)であり、その時はほとんどの人が質素な洋服姿」というイメージがありますが、平行宇宙では着物で
電化生活を送っている人達がいたりして……。
ちょうどキモノ風衣裳で宇宙船を使いこなしているスターウオーズの人達のように。
こちらもレシーバーをつけて。“惣菜の放送に 妻ペンを持ち”という文が添えられていた。ラジオ放送がはじまったのが大正14年。この絵はそれから数年もしないうちの光景ということになります。


ラジオじゃないけど、ハカマ姿でヘッドフォンみたいのを装着しているということで載せてみた画像。泣きながら仕事する電話交換嬢です。顔が見えないからといって、ずいぶんひどいことを言う人がいたんですね。
「可哀想に、妙齢の女性にもったいない話だ。加入者に可愛い顔の見える装置にすれば救はれるだらうが」
と、解説がついていました。