【大正時代のサルまん的な本】

から。

大正時代の【サルまん】的な本に出ていた、 騒音の表現法です。音はそのままでは読者に伝わらないので、形にしてあらわそうという試み。

上は「料理やの2階における日本楽器の騒音」。これは今と同じように音符で表します。

下は、念仏の音がうるさくて勉強できない学生さん(老けてる!)。

大正時代は騒音も自然素材。どちらの絵も瓦屋根とカスリっぽい着物が描かれていますね。【サルまん】の中でも、ロックマンガの音の表現法の章が好きでした。)



女性の描き方。季節によって描き方をちゃんと変えましょう!というものです。 みんなが着物をきていた時代ならではの、細かな表現 ですね。

まず右は夏の女性。夏の着物は薄いので、身体のラインを出してかいてます。→原文「単衣(ひとえ)は字のごとく一枚の布である。従ってこれを着れば、身体の曲線が著しく現はれ…」

そして左は冬の女性。冬はモコモコした着物だから、夏ほどは身体の線は出さないように。→原文「袷(あわせ)は裏が付け加へられ、決して素肌に着ず、下には襦袢を着るから、Bのごとく身体の曲線は隠れ…」

夏の女性は強調しすぎ…という感じもしますが(笑)たしかに写 真展「木村伊兵衛と土門拳」で戦前の夏の着物を見ると、女性の自然な曲線がフックリ表れていて、いい感じでした。

(ちなみに左の方にいる存在感の薄いオジサンの絵は、白地に黒い模様を描くか・黒字に白い模様を描くか、という例として挙げられています。)


上と同じ作者による「女性の描き方」。

この作者はとにかくグラマー好きらしい。帯の下には「下腹のふくらみを見せなければならぬ 」 とキッパリ断言し、ずいぶんお腹ポッコリ、お尻もドカーンと描いています。

着物を着るなら凹凸を埋めるための補正が…などという考え方は完全にふきとんでいますね。

↓↓↓この作者が昭和初期に描いた絵はこんな感じ。完全に夢二美女の逆をいってます。大喜びしている右の男性、それは作者自身です。 他にこんなのも描いています

 


■大正時代の「サルまん」的な本より。
鏡を使って、女の子にムダな意地悪してる男。
女の子の襦袢が袖からチラリと見えていますね。こういうところが、昔の人ならではの芸の細かさ。

「太陽の光を鏡に反射させて道行く人に悪戯をする等の場合には、太陽を描かなければ、その悪戯の気分は痛切に滲み出てこない。この場合には上図の如く、太陽を描く。」という説明が。

うーん。この絵のテーマは“太陽を画面 に描くか、どうか”ということなのです。なのに、なぜこんな意地悪な状況を描くのか、わけがわかりません(笑


「何を見ても恋人に見える、恋に悩む男の心理描写 には、この図の如き手法も用ゐられる。」

机の上にあるものがインク壺、恋人の髪型が日本髪というのが、時代を感じさせます。電球の彼女は、顔の輪郭がカブのようですね。

 

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