気候にあった外見の変化

「虹色の夢をつむいだフランス人浮世絵師」ポール・ジャクレー展が03年横浜美術館 で、開催されていました。

昭和初期のこと、ポール・ジャクレー(日本育ちのフランス人)は、太平洋を股にかけ、ミクロネシアや日本・中国・韓国の人々を描きまくりました。

当時は、世界各地に民族衣装がしっかり生きていた様子。着物という衣裳も、ポール・ジャクレーの目 を通して俯瞰できるような気がします。

展示は 「ミクロネシア5:日本2:中国韓国3 」くらいな割合で、日本は意外に少ない…

でも、その方がかえって着物の特徴が浮かび上がるし、「わがジパングは、太平洋に浮かんでいる、ちっちゃな島の1つに過ぎないのだなあ」と、謙虚になれるかもしれません?


よく動物番組で、“同じキツネでも北国のキツネは耳が小さく、暖かいところのキツネは、耳が大きくて熱を発散・・”みたいなのありますよね。

ポール・ジャクレー展では そういう 「合理的な外見の変化」 を、実感できて楽しいのです。

「おやまあ、人間という動物が、気候にあわせて、ちゃーんと外見を変えてるよ! 暑い国の人は、フンドシ一枚だし、寒い国の人は丸々と着込んでいる。アア、賢いねえ!可愛いねえ」みたいな気分に。

ミクロネシア、日本・韓国・中国・・・風土と顔立ちにピッタリあった衣裳の数々が、美しいったらありません。浴衣でニヤっと笑う、日本のオヤジのかっこよさ♪

しかし!
驚いたことに現代日本では、この「理にかなった外見の変化」が見あたらないようです!

頭のいい人が大勢いるのに!

どんなに夏が暑くても、あいかわらず北国のキツネを真似た服(セビロとか)をギッチリ着て、冷房・冷房・冷房・冷房

特に一部の人は、日本が「暑い国」だということを「忘れよう・見なかったことにしよう・」としているみたい。都心にポコポコ立つ高層ビルを見ると、そう思ってしまいます。

お洒落なビルも冷房ききすぎだとすっごくアタマ悪そうにみえませんか。

(ほんの130年前、私たちはこういう感じだったはず。

 

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